奄美の旅最終日。
行程
おがみ山公園に近い名瀬(なぜ)の久里町(くさとちょう)に泊まり、そこからおがみ山展望台に登ってみる。すべてのコースを踏破はできなかったが、名瀬港を一望できる景色は想像以上に素晴らしく、熱帯特有の公園内の植生も興味津々、大変有意義な小時間を過ごせた。
おがみ山公園には裏口の方から登ってみる。住宅街の中にある古びた半開渠が気になる。
21時までやってるビギナーショップというお店で、雑貨屋さんらしい。気になる。
車両進入禁止の警告があるが、車両と言ってもせいぜい2輪車しか通れなさそうな山道。
登っていくと段々景色が良くなってくる。
中央の巨大な建物は平成元年(1989)築の奄美小学校の校舎。校内放送が響き渡ってくる。
参考:奄美小学校の歴史
投石禁止の看板
展望台に達すると名瀬港側の風景が一気に開ける。古仁屋行きのフェリーに乗ったターミナルも見える。
小島の灯台は名瀬立神灯台。
参考:鹿児島県奄美大島 「名瀬港立神灯台」 – 「九州・沖縄 ぐるっと探訪」
この石垣はサンゴだろうか…?
普通の石垣にも見えるが、妙な網目模様の繊維質があるので…。その上には野生のカランコエ不死鳥が生えていた。
名瀬永田町(ナゼナガタチョウ)側に降りる階段。
昭和天皇の御野立記念碑(昭和2年)
参考:文化財・史跡案内/鹿児島県奄美市
横綱朝汐昇進記念碑
参考:文化財・史跡案内/鹿児島県奄美市
関東地方では見かけないような、巨大なシダやソテツやシュロ系の植物が生えまくっている。こちらもかなりの高木だが、幹の目玉模様が葉が取れて根上がり(?)幹上がり(?)したモンステラの目玉模様っぽく見える。こんな模様がデフォの植物があるのか。望遠レンズが壊れてしまったので蛇の目模様(目玉模様)を拡大できない。
ラピュタに出てくるみたいな巨大な木。ガジュマルか?気根がすごい。御神木と呼ぶに相応しい威厳がある。
豊島榮翁胸像
ツル化したモンステラに寄生された樹木。関東地方などの花屋で売られている観葉植物としてのモンステラは地生状態の鉢植えが多いが、こちらは完全にツル化している。
なんという太い茎…これもう完全にツタだろ…
普通の気根とは違うような細密な根が幹を張っている。これも着生用の根なのか。
写真がわかりづらいが、寄生された木の全容。ここにツタ化したモンステラが寄生している。
名瀬港(名瀬永田町)側にも投石禁止の看板。そんなに石投げるのが好きな人がいるのか。
久里町(くさとちょう)側の登山口には案内板は何も設置されていないが、名瀬永田町(なぜながたちょう)側には立派な案内板が設置されている。
永田川に架かる名瀬永田町(なぜながたちょう)側登山口の橋と門柱。
永田川
永田川に架かる上之岸橋(じょうのきしはし)
欄干が低い昔の橋。
参考:全国Q地図
昭和35年10月2日架替換
施工 竹山建設
竹山建設は今も奄美地方で港湾工事・土木工事・民間建築工事などを請け負っている大規模な総合建設会社のようだ。
風景印を集めに永田橋郵便局に向かう。
途中の大島高等学校前バス停。
大和村直行バスのバス停でもある。
時刻表
永田橋郵便局
小洒落た洋風レストランにも見える建物で、左上の電線が遠目に筆記体の店のロゴに見えてしまった。
ポスト型はがきを買って風景印を押してもらう。
諸屯郵便局でもらった「郵便局を5か所巡って局名スタンプを集めよう」の用紙にも局名印を押してもらう。こういうのって鉄道の途中下車印を押してもらうのにも似た感覚があるな。
参考:【スタンプラリー】奄美群島63局の風景印を集めよう♪|日刊しーま 奄美群島のディープでゆるい情報まとめ
参考:シマ旅で奄美再発見 20コロナ禍の夏を行く① – 奄美新聞
参考:風景印、取り扱い開始 奄美の63郵便局 伝統芸能、風景描く|南海日日新聞
奄美地方にはすべての郵便局に風景印があるらしく(簡易郵便局は不明)、諸屯郵便局でプリントアウトしてもらったスタンプラリー用紙にも風景印を押してもらう。
窓にばってん印の養生テープで補強してある家が多いのは、やはり台風が強いせいかな。
イノシシ、島ヤギ肉などを取り扱っているミートショップ重田。お腹がすいたので空港に向かうまでに小腹を満たせる物はないかと思ったが、メンチカツ類はないと言われてしまった。そういう軽い揚げ物類はないようだった。本格的な肉は美味しそう。
しまバス永田橋バス停は上下線ともミートショップの目前にある。
時刻表
元治青果店
今はどこの店頭にもタンカンが所狭しと並んでいるが、ここもタンカンだらけ。寄りたかったが時間がなかった。古びた店構えだが、ピーチの特集にも載っている。
参考:こだわりの奄美品質。名瀬の見逃せない名店巡り! — PEACH LIVE
24時間無休の奄美コインランドリー。
しまバス本社前バス停
ここからしまバスに乗って屋入銅山跡に向かう。
赤木名外金子久行き
しまバス本社前9:45発 乗車
屋入ひさ倉前10:11発 下車
運賃700円
しまバス、土地勘のないよそ者には時刻表が難しすぎる。
とてもレトロなトラの絵が描いてある降車ボタン。これは良いボタン。イラスト入りのバスの降車ボタン、↓こちらのページに乗っていない所を見ると、わりと珍しいのかな。…と思ったが、和歌山バスでも同じものが使われているらしい。
参考:BUS STOP No.17 懐かしくなるバスの降車ボタンの数々|公益社団法人日本バス協会
参考:和歌山バスの降車ボタンがSNSで話題に キャラクター名は「くボお」? – 和歌山経済新聞
押した時にうっすら浮かび上がる赤いランプもイイ。
屋入ひさ倉前バス停(奄美空港方面行き)で下車。対向車線側には屋根付きの待合室もあるが、空港方面行きにはない。のどかなバス停だが、交通量が多く、飛ばす車も多いので、バス停前はあまりのどかな雰囲気に浸れない。バス停前には「けいはん ひさ倉」という料理店1軒しかないが、ここは奄美大島の郷土料理店のようで、観光バスの団体客が多数訪れていた。
「わきゃシマの宝 屋入集落」の立派な案内板がある。
これから向かう屋入(やにゅう)銅山跡も掲載されている。案内板が設置されているということは、場所がわからなくて戸惑うということはなさそうか。
龍然町の中でも、屋入のサギジャほど今昔の感にたえない場所はないという人もいます。サギジャの奥のカジヤヤシキの裏手にある地面が青みかかっているところは、草木もまばらで山上の砂浜のようになっています。その一角には、3アール程の広さの空き地があって、中心部に銅を溶かした炉の跡があります。この地点から更に小道を奥へ行くと鉱山の坑道の入り口が残っています。
ソテツの無人販売所があった。すべて1鉢500円。
ヤフオクでも少数ながら販売されている。
屋入(やにゅう)銅山跡に向かう途中にあった廃施設。窓など見るとそんなに古い施設にも思えないのだが、すっかり樹木に飲み込まれているのは生育スピードが異様に早いせいか。
加計呂麻島同様、サクラは散りかけている。
屋八公民館。裏には気象庁津波地震早期検知観測局がある。
目前の龍郷湾(たつごうわん)は波がほとんどない穏やかな浅瀬でとても美しい。
銅山跡への道標も設置されている。ここを右に曲がる。
銅山案内とともに「さぎじゃ」という道標もあり、何のことかと思ったら、「さぎじゃ」というお茶処の案内であった。が、本来の「サギジャ」の言葉の意味がわからない。お茶処の「さぎじゃ」の方は訪問時に営業している様子はなかった。閉業してしまったのか、期間限定営業なのか。
営業している様子のないさぎじゃの方から定期的にカタンという音が聞こえてくるので鹿威しでもあるのかと思って覗いてみたら、誰もいない静かな庭園で竹筒が水をためてコーンと音を鳴り響かせていた。巨大な熱帯樹木と和風様式の折衷庭園で、摩訶不思議で面白い味わいがあった。
人間の背丈より高いシダ植物が生えている。
さぎじゃを抜けて屋入(やにゅう)銅山跡の方に向かうとまもなく平地が出てきて古びた風呂桶などが出てくる。
木橋をわたった左側に銅山跡はあるのだが、私は気づかずにそのまま山側に突き進んでしまった。
まだ若そうなひょろ細い木にパパイヤらしき実がなっていた。
とある木の幹に直径10cm位ありそうな空洞がいくつもボコボコとあいていたんだが、これはキツツキの巣穴だろうか?しかし「キツツキ 穴」と検索したらキツツキが木の幹に無数のドングリを埋め込む画像(閲覧注意)が出てきて、鳥肌が立った。これは気持ち悪い…。
人間の背丈より高い巨大なシダ植物が生えている。
ゼンマイの部分など人間の手の拳大ほどもあり、恐竜時代にタイムスリップしたようだ。どうやらヒカゲヘゴらしく、食べることもできるようだ。
大型の常緑木生シダで、日本では最大のシダ植物である。鹿児島県の奄美大島や沖縄県の沖縄本島から八重山諸島にかけての森林部でよく見られる。
ヒカゲヘゴ – Wikipedia
暫く山道の方を突き進んでいたが、人の踏み跡も定かでなく藪が生い茂る山林を普通の服装で歩むのも困難と判断して戻ってきたが、銅山らしき片鱗はないかと探しながら戻ってくるくるうちに、木橋から程遠くない山壁にひょっこり穴があいているのを見つけた。穴が真っ暗になる時間帯で気づかなかった。
左手にきれいに成形された2つの抗口が見える。中は静かで水の滴る音だけが響いている。
配管もそのまま残っている。
よく見ると足元に「3 銅鉱山」の案内板もあった。
屋入ひさ倉前バス停までピストンで戻ってくる。
途中、屋八公民館裏にある気象庁津波地震早期検知観測局に立ち寄ってみる。
再びソテツ無人販売所に戻ってきた。よく見たらちゃんとレジ袋も用意してあった。けいはん ひさ倉に来た団体観光客が興味を持って見ていた。
屋入ひさ倉前バス停(奄美空港方面行き)から再びしまバスに乗って奄美空港に向かう。
赤木名外金行き
屋入ひさ倉前バス停 11:41
発奄美空港 12:01発
運賃570円
バスは7分ほど遅れて到着した。路線バスにしては珍しく(?)「遅くなってすみませ~ん」と謝る運転手さんだった。
整理券 37番
このバスの降車ボタンはトラではなかった。でも好きなタイプ。
バスから見た送信所側無線塔。本当はここにも立ち寄りたかった。
奄美空港で下車。このバスは赤木名外金行きだからここが終点ではない。よそ者だと「奄美空港行き」以外のバスに乗っては行けない気がしてしまうから、難しい。
飛行機の荷物の重さ対策のため、途中で買ったタンカンを空港で消費する。タンカン美味いよな~。いよかんの味に似てる気がするが、いよかんより小ぶりか?荷物制限がなければ持って帰りたかった。
奄美空港の総合案内所に置いてある記念スタンプを風景印押印済みのポスト型はがき計5枚(名瀬郵便局、諸鈍郵便局、押角郵便局、古仁屋郵便局、永田橋郵便局)にも押す。慌ててうまく押せなかった…もっと気を落ち着かせて押すべきだった。はみ出てしまった。
保安検査所を通過後の奄美空港の売店にも園芸コーナーがある。「田中一村が愛した蘇鉄」とあるが、ソテツに見えないものもある。
参考:奄美大島|孤高の天才日本画家、田中一村が愛した南海の絶景と太古の森を歩く – YAMAP MAGAZINE
売店の書籍コーナーで気になった本いくつか。もう少し、郷土資料寄りの本が見たかった。
飛行機は通路側の席だったので機内モードに設定済みのiPhoneGPSをまったく受信できず、ずっと九州上空にいるつもりでいたが、いつの間にか関東上空まで移動していて「着陸体制に入ります」との案内放送がかかってびっくりした。Peachの場合、成田空港から奄美空港に向かう時の飛行時間は3時間と設定されているが、奄美空港から成田空港に向かう時は2時間と設定されている。偏西風の影響らしいが、夏と冬でもこうした違いはあるらしい。
参考:偏西風と飛行機 夏と冬 ダイヤなぜ違う?:東京新聞 TOKYO Web
参考:飛行機で北から南へ行くよりも南から北へ行くほうが近いのはなぜですか?… – Yahoo!知恵袋
京成電鉄
成田空港駅スカイライナーの広告
京成八幡駅で乗り換え
きっぷに無効印を押してもらう。
京成八幡駅で専用の駅巡りスタンプ帳に駅スタンプ押印。
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